サヨナラの準備(広州〜香港)
バスは午後4時頃に広州省汽車站に到着。
やっと広州か、また広州か。いよいよ旅も終わりだな。
僕は以前と同じように、臭く、人々がうごめく広州駅を横切り、駅前のユースへ。
以前ユース会員になった僕は、ここに安く宿泊する事が出来るのです。
しかし、今回は会員価格50元(通常100元)の部屋は満室だったので、会員価格85元の部屋にすることに。
ベッドフカフカで、トイレ&シャワーが部屋にあります。
うーん!中国最後にふさわしい。
さっそく外出した僕は、ここ広州で香港用のフィルムの購入と帰国の準備。
香港は物価が高いので、ちょっとでも安い広州でそろえておかなければ。
それに以前行っていた電脳城へ行き、帰国日のお知らせや、香港に居る岩崎さんにメール。
なんと!以前お世話になった広州在住のRitaさんからメールが届いています。
Ritaさんは、岩崎さんの友達で、岩崎さんと共に広州滞在時お世話になった人です。
僕はさっそく、近くの売店でテレフォンカードを購入し、Ritaさんに電話。
広州にて
トゥルル!トゥルル!
僕:「あっ!もしもし、以前お世話になったishidaですけど。」
Rita:「広州に着いたの?ご飯食べに行こうよ。今どこ?」
僕:「西華路です。」
Rita:「どこそれ?そしたら30分後にユースに電話するね。じゃあね!」ガチャ!
僕はブラブラとユースを目指して、5角のアイスキャンディーを食べながら到着。
部屋に入るとタイミング良く、電話が鳴った。
僕は電話を取り、Ritaさんがもうユース前に来ているらしいので、下へ降りる。
Ritaさんと友達が待っていてくれて、「久しぶり。」
3人でタクシーで移動した僕達は四川料理レストランへ。
僕達は、お面がササット!すり替わる芸を見ながら、辛い四川料理に舌鼓。
僕が今まで行った土地のことなどを話しながら、久しぶりの多勢で食べる食事に大満足。
「香港へ行ったら、けいちゃんによろしくね。」やsakaからは「これ、けいと食べて。」と大量のライチをもらったりと、楽しかったです。ありがとうございました。
部屋へ帰り、荷物を整理。
あっさり準備完了。特に何も変わらない。いつも通りの準備。
僕は広州にもう1泊して、その翌日、広州東駅へと向かった。
列車内
そして僕は今、広州から香港までの直通特急列車に乗っている。
この列車の切符は209元。(約3200円)我ながら、何を考えているのやら。
昨日、広州東駅で、深センまでの値段と時間を確認しに行ったときだった。
「深センまでの値段は70元で、電車の数は?たくさんあるな。」と当日に切符を買うことに決めた僕は、広州東駅構内をブラブラ散策していましたら、広州---九龍の直通列車の切符売り場がありました。
僕は「あっ、こんなんあんねや。」いくら?209元!
誰がこんな列車に乗るのでしょうか?と、僕は時刻表を見つめている。
その時!フッと魔が差した。「明日これでもええよなぁ。楽やし。」
つい出来心というか、気が付くと僕は切符を購入していた。
あかん、金があると、つい贅沢してしまいます。
こうして僕は、旅始まって以来の豪華な列車の移動となった。
金持ち中国人や香港人それに、リッチな旅行者(僕含む)を乗せた豪華列車は、東莞、深センを、なんのためらいもなく通過し、香港へ。ここからは豪華列車も減速し、ゆっくりと九龍へ。
僕は5年前に香港に来たことがあるが、なんか初めて香港に行くような気持ちです。とても新鮮です。
きっと、2ヶ月間も中国を旅していたからなのでしょうか。
どれだけ自分自身がカルチャー・ショックを受けるか、楽しみだ。
やがて豪華列車は九龍に到着。
僕は、入国スタンプを押してもらい、香港に入国した。
やっぱ違うなぁー香港は。中国とは雰囲気が全然違う。なんか明るい。あか抜けている。
僕はまだ九龍駅からは出ていないが、そんな風に感じる。
さあ!僕は今から、尖沙咀の方面まで行って、香港での宿泊先を探さなければならない。
ややこしい地下をくぐり抜け、やっと地上のバスターミナルへ。
僕は5年前に行った時の余ったHK$を握りしめ、尖沙咀へ行くバスはどれ?と、人に聞きまくり、小さなバスに乗車。(2.9HK$)
バスは大都会に吸い込まれるように走り、僕は尖沙咀らしき場所で降ろされた。
とりあえずネイザン・ロードを目指して歩くが、全然地理が思い出せない。
5年前もこの辺りを歩いているはずなのに。
都会だぜ、香港
道路に突き出た看板達に目をやると「Lee Garden Guest House」という看板が目に留まり、行ってみることに。
狭い入り口からエレベーターに乗り、8階へ。
ドアを”トントン”と叩くと、中からおばさんが出てきて、僕は「部屋は空いてますか?」と聞くと、「ある。」と言うので、見せてもらうことに。「大きい部屋、小さい部屋どっちにするの?」
僕は大きい部屋はいくら?と聞き返すと、「大きい部屋は250HK$。」
何ですと!?・・いきなり香港の物価高に直面。そんな高いんかいなぁー。
「小さい部屋は?」「170HK$。」と返ってきたので、その部屋へ。
トイレ&シャワー共同の小さな部屋ですが、とてもキレイです。
値引きの交渉をして、1泊=160HK$になりました。
僕もここが最終地点なので、節約する気も全くありません。
5年前に泊まったゲストハウスは確か、1泊=190HK$だったのを思い出し、そこに比べれば、ここはメッチャ良い。値段も安いし。
5日分の部屋代をまとめて払わなければならないので、僕は部屋に荷物を置き、両替所に向かった。
外へ出ると、大都会いや要塞と化した、香港の中にいることを実感した。
人、建物、看板と何もかもが自己主張している。中国の一夜漬けのような都会からやって来た僕は、この歴然とした差に、僕は5年前の記憶は吹き飛び、この光景に圧倒されている。
香港って、こんなに凄かったけー!