広州路地裏散策

     朝8時過ぎに、ユースを出発した僕は、駅前の環市中路の反対車線からバスに乗り、解放南路で下車。
    今日はここから広州路地裏散策を始めたいと思います。

     さっそく近くの脇道へ入ると、いきなり屋台のオバチャンに呼び止められ、ここで朝食を食べることにした。
    2元5角の米粉の炒めた料理は、肉が入っていることもあって、なかなかイケル一品。好吃!

     この道をこのまま、真っ直ぐ進むと教会に出くわした。
    中国に来てから、教会なんて初めてじゃないでしょうか。しかしなんで『石室』って名前なんでしょうか?
    石室周辺の人がすれ違うのがやっと、と言うほどの小道は市場となっていて、なかなか刺激的な商品が所狭しと売っております。
    鳥やその他の動物、乾物などなど。それらの臭いが、狭くて細長い青空市に充満しています。
    そして、こんな狭い道をバイクで通ろうとしている中国人って、やっぱり、周りの人のことを考えてません。

     車が通ることが出来る大きな道路に出た僕は、沙面に向かって歩き出した。
    沙面は昔、租界だった場所で、昔の洋館が今でも残っている場所だと、ガイドブックに書いてありました。
    しかし沙面の洋館達は、廈門、汕頭と比べると、ものすごく綺麗で手入れされていて、歴史や時間を感じることが出来なかった。
    キレイに整備された、沙面の風景は、僕が思い描いていた、風景とは、かなり違っていた。
    そして今も西洋人が多く、ホテルやブティックがあったりと、今でも租界って感じ。
    夜はライトアップするらしいので、また来てみましょう。とあっさり沙面を後にした。

    左:石室と言う名の教会 右:魚屋さん

     この後、服屋などが並ぶ通りをブラブラ歩いていると、服屋の店員は、ここ広州でも手拍子で客寄せ。
    僕が、このような光景を目撃しだしたのは、福州からだ。上海では見ていません。
    偽物?CD屋もたくさんあります。
    時刻は午後3時。ちょっと小腹が空いたので、ここでおやつタイムにします。
    こういう時、便利なのが点心。理想は2、3人で4品くらい注文して楽しく飲茶といきたいところですが、一人なので、水晶蒸餃子(3元)を1つを注文し、一人で食べる。
    せっかく広州にいるのだから、飲茶したい!

     西華路を抜け出して、南下しながら歩いていました。
    大通りを外れ、脇道へ入ると、昔の家々から、中国の人々の生活を垣間見ることができますが、建物の老朽化なのか、経済成長からきた区画整理なのでしょうか?
    取り壊されている建物がたくさんあり、その隣にはパステルカラーの高層マンションが建設されています。
    さすが広州だけあって、他の地方都市とは激しさが違います。
    数年後には、広州の下町はなくなっているかも?

     なんて考えながら歩いていると、大きな繁華街に出た。
    ここが、有名な上下九路なのか。ここも大勢の若者が買い物をしたりして、楽しんでいます。
    北京路、上下九路はマクドナルドやケンタッキーを筆頭に資本主義経済の集合地です。

    こんなもんが中国人の憧れの対象になっているのでしょうか?
    僕は、食堂の3倍以上の値段がするケンタッキーの窓側の席に座って、ジュースを飲みながら、ふと、そんなことを考えた。

    やっと夕方になったので、そろそろ沙面へ行ってみよう。

     清平路を通る。しかし夕方なので、すでに活気はなく、みなさんお掃除&お片づけ中。
    自分たちが、道に放り投げたゴミをかき集め、それを清掃業者が片づける。
    最初からゴミ箱に入れておけば、手間が省けるのに、アホや。

    沙面に到着。時間は午後7時だというのに、まだ明るい。
    しかし、ライトアップされ始めた沙面の洋館達はロマンティックな街を演出している。
    僕はもっと、暗くなるまで待つつもりでしたが、なかなか暗くなってくれません。
    そして僕は、もう疲れたので帰ることにした。
    僕が地下鉄に乗り、地上に出ると、外はもう夜になっていた。

     明けて翌日の今日は、一昨日に再会した究極のトラベラー岩崎さんに会います。
    しかし、僕の体調が悪く、特に喉の調子が良くない。
    広州は空気が良いとは言えないが、僕が中国に来てから、もう25日目。
    そして広州へ来て、今日で5日目です。
    こんな中途半端な時期に、こんなことになるとは、自分でも驚きです。

    沙面に建つ洋風建築と市場

     ほぼ12時ちょうどにやって来た岩崎さんと共に、広州駅向かいの大通りのバス停へ。
    「どこに行きたいですか?」と聞くと、「どこでもOKです!」と言うことなので、僕は昨日、散策した地域がとても気に入ったので、その辺りを一緒に歩こうと思い、地図を見せて「じゃ、この辺に行きましょう。」とバスに乗り込んだが、バスは反対方向へ走っています。
    どうやら間違えたみたいです。ゴメンナサイ。
    次に乗ったバスは、ちゃんと目的地へ着き、僕達は解放中路で下車。

     さぁ!行きましょうか!と歩き始めたのはいいが、いつもテキトーにしか歩いていない僕は、岩崎さんをエスコートするどころか
    2人そろって、行き当たりバッタリで、ブラブラと脇道小道を散策。

     僕達は、あまり地図も見ず、「次、右に行ってみますか?」などと、出来るだけ、脇道小道へ行くようにしていた。そして、たくさんの市場にも出くわします。
    そのつど、僕達は「あっ!こんなん売ってる!」「うわぁ!サソリや!」などと、4本足のモノは机と椅子以外は食べると聞く、食在広州にビックリしまくり。
    僕達も、そろそろお昼ご飯にしましょうか。

    路地裏にて

    どっか良い所ないかな?と2人してブラブラ歩いていると、何か、見覚えのある道にでました。そして、すぐ近くには、僕が昨日行った食堂がありました。
    僕は岩崎さんに「昨日、ここで平べったい麺の中に、具が入っているやつを食べて、おいしかったので、「ここでいいですか?」と聞くと、岩崎さんは、僕はもうどこでもって感じで、頷いたので、今日はここで昼飯。
    僕が食べたのは、豚のレバーが入っているモノと、牛肉のおかゆです。

     食後、僕達が珠江沿いを歩いていると、雷が鳴り始め、やがて雨が降ってきた。
    僕達は、雨宿りのため、高級ホテルの入り口に座り、雑談を始めた。
    今までのお互いの旅の話をしているうちに、雨も止み、僕達は再び歩き出した。

     そして僕達がたどり着いた場所は北京路。また北京路です。
    あいかわらずここは、人だらけで、盛り上がってます。僕達は珍珠如茶を飲みながら、そんな喧騒を抜け出し脇道へどんどん入って行きます。現在地が何処かなんて、もうどうでもいいです。
    脇道には庶民の市場があったりと、北京路とは違う盛り上がり(日常)があった。
    僕達は市場でバナナを買い、食べながら、下着や水着だらけの商店街を歩いたりし、再び北京路に到着。

    次はお互いの用事を済ませるため、カメラ屋へ行ったり、電脳城(パソコン屋)へ行ったりしながら、僕達は広州駅を目指して、歩いていました。
    解放路は僕は昨日も歩いた道。昨日はとても長く感じたこの道だが、今日は2人で話をしながら歩いたので、とても短く感じることができた。

    広州駅に着き、晩飯を一緒に食べた僕達は、次は、僕の広州最後の日に会う約束をして、ここでお別れ。
    今日は本当に楽しかったですよ。ありがとう。

    喉が痛いのが、治らない。やっぱり風邪かな?
    明日、薬を買おう。