ユースで乾杯!

     部屋の窓からの景色も、すっかり見飽きた広州8日目。
    朝寝坊をするつもりでしたが、朝6時半に目が覚めてしまった。
    昨日、市場で購入したバナナの残りを朝食にして、二度寝に挑戦してみましたが、眠ることは出来ず、テレビを見たりしながら、ゴロゴロと過ごすこと2時間。
    あまりにもヒマなので、インターネットをして、時間を潰そうと、8時30分にユースを出発。

    しかしまだ僕の行きつけの電脳城は開いていない。あらまぁと電脳城近くの通りを歩いていると、CD屋でワゴンセールをやっていたので、僕も知っているCDないかな?と見ていました。
    ”正版CD10元”(怪しい)ということだったので、王菲(フェイ・ウォン)のCDを発見した僕は、ついつい買ってしまいました。

     本日もさっそく予定が狂ってしまった僕は、次の行き先を地図を見ながら考えた。
    広州は毎日たくさん歩いていましたが、遠出はまだしていない。
    僕の行動範囲といえば、ガイドブック地球の歩き方の広州中心地図の左半分の範囲だけだ。
    ということに気が付いた僕は、今日は右半分のエリアに行くことに決めた。

     電脳城の最寄り駅になる西門口駅から地下鉄に乗り、終点の広州東駅まで行くことにした。
    地下鉄の車内では、1人の子供が挙動不審に歩き回っています。まぁ子供だからと、僕も寛大な心で眺めていました。
    次に、その子供はお菓子を食べようと、ふたを開けると、子供はお菓子をこぼしてしまった。
    子供はお菓子がこぼれたことが、おもしろかったのか、はしゃぎまくって、お菓子を散らかしながら歩きまくってます。親は、子供に注意せず、見て見ぬ振りをしています。
    なんなら、俺がクソガキをどついたろか?と思いましたが、やめた。
    次の駅で、その家族は降りましたが、子供に躾も教えることが出来ないなんて、そこまで甘やかすなんて、これが、中国の一人っ子政策の問題点でしょうか?

    休日の百貨店の玩具屋

    そんな事もあり、広州東駅に到着。
    「なんですか、ここは!?」メチャクチャキレイです。
    あの中国の縮図と言われる広州駅とは、ずいぶんと違う。
    駅前の百貨店ではイベントが行われていたり、駅近くの滝のある広場では記念撮影をしたりと、広州の人達は休日を楽しんでいます。

    このあたりは、新市街だけあって、ビルやデパートばかり。
    広州って、すごいなーと、旧市街とは違う驚きがありました。
    僕は、デパートやビルなどを見学ブラブラと、広州駅の方角へ歩いていた。
    今日は、ヒマなので、広州東駅から広州駅まで、歩いてみよう。

     東風東路を歩き、やがて中山一路へ。
    暑さにヘバッテしまい、バスで帰ろうかな?と弱音を吐くが、ひたすら歩き続け、東山湖公園に到着。
    何で、西に向かって歩いているはずなのに、南にある公園に来てしまったのだろう。
    こんな事は僕にとっては、日常茶飯事なことなので、あせることもなく、軌道修正。
    越秀南路、文明路を歩き、人混みの北京路を脱出し、いつもの電脳城へ。
    市場で茘枝(ライチ)2キロを5元で購入して、食堂で牛筋麺を食べて、夜8時に帰宅。
    今日は、よく歩きました。

     そして翌日、やっとパスポートが返ってきたので、一安心。
    ビザの延長とはいえ、パスポートがないのは、不安でした。T/Cで両替できなかったり。
    公安局外事科からの帰り道、興味深い路地を発見したので、今日は、広州に1泊延長して、その路地を岩崎さんと共に歩くことにした。

     午前中は、一人で郵便局へ行き、荷物を送ったり、バスターミナルへ行き、次の地のバス切符の購入などなど。明日は久しぶりに移動です。

     昼の2時頃に岩崎さんがユースへやって来て、二人でお出かけ。
    広州駅南の解放北路から、盤福路へ入り、肉まんを頬ばり、豆乳を飲みながら、脇道を南下という僕達二人の定番コースを歩く。
    今日もというか、毎日このあたりはエネルギッシュです。
    今日は、岩崎さんに肉まんをごちそうしてもらいました。

    みんなサッカーに釘付け

     迷路のような脇道小道をテキトーに進むと、龍津東路に出た。
    このあたりです。僕が昨日、発見した興味深い路地は。
    僕達は路地への入り口の門をくぐり抜け、ここではどんな光景を見ることが出来るのだろうか。
    という、期待感を抱き、歩き出した。

    商店のような店では、学校帰りの小学生達が、おやつを食べていたり、軒先にテーブルを出して、麻雀をしている、オッチャンやオバチャンがいたりと、おなじみの光景ですが、とても活気があるというか、庶民的というか、路地裏トラベラーとしては、たまらん光景です。
    市場や路上市場の鶏肉屋は、あいかわらず臭い。

    僕は人々の写真を怒鳴られたりしながら、注目度NO.1状態で撮っていました。
    もう文句を言われるのも慣れました。「○×△◇○×△◇!!!」何言ってんねん、オマエなんか撮れへんちゅうねん!
    今日はワールド・カップの中国の試合があるので、皆さん商店のテレビや自宅のテレビに釘付けです。
    ゴール前にボールが行くと”ウオォォー!”とどよめきが起きます。
    しかし、中国は紅い彗星にはなれず、あえなく敗戦。

    このあとは日本の試合。今度は僕が商店のテレビに釘付け。
    5角のアイスキャンディーを食べながら、中国人達と一緒に見る。
    異国でワールド・カップを見るのは楽しいです。全然興味なかったけど、こっちも国境越えてるし、ついつい熱くなって、日本を応援していました。
    ハーフタイムになったので、僕達は席を立ち、謝謝。

    路地裏と炒飯屋台にて(右:岩崎さん)

     僕達はまた路地をブラブラ。広州の路地裏は本当、迷路みたいです。
    上下九路に出て、また路地に入ると、屋台発見!
    炒飯が1元5角で売っております。こんなに安いなんて、さすが路地裏です。
    僕と岩崎さんはここで夕食の炒飯を食べ、駅目指して帰ることにした。

     商店のテレビでは、日本の試合がまだやっています。
    どうなっているのでしょうか?オッー!2対2だって。後半にそんなにも点が入っていたのね。
    ゴールシーンを見てみたかったなと、1元3角の水を飲みながら、ロスタイムを観戦。
    試合も終わりましたので、そろそろ帰りましょうか。

     夕方から夜になるころに、ユースに到着した僕達は、中国大酒店の7イレブンで買ったビールで岩崎さんと「今日は、お疲れ!」と乾杯。「広州にこんなに滞在するとは思わなかったです。」
    「次は、香港で会えると良いですね。」と再会を願って、グビグビ。
    11泊12日の広州滞在を終え、明日は肇慶へ。