肇慶七星岩風景区

     「もう広州を出るのか。早かったな。」
    広州に到着した当初は、まさかここに11泊もするとは、考えていなかったが、ビザの延長手続きのため、7日も延びて、結局11泊もする事になってしまったが、古屋夫妻と岩崎さんのおかげで、長いとも、退屈とも感じることがなく、楽しく過ごすことが出来た。

     出発前に岩崎さんが、僕の部屋を訪ねて来てくれた。
    彼のおかげで、長いと思っていた広州滞在も短く感じることが出来ました。謝謝。
    二人で広州駅近くの省バスターミナルまで行き、改札前で「香港で会いましょう。」と固い握手。
    僕が乗る予定だったバスの1本早いバスが、出発寸前だったので、僕はそれに乗せてもらい、約2時間で広州よりも60キロほど西に位置する広東省肇慶市に到着。

     バスターミナルを出て、「さぁ!久しぶりの宿探しだ。」と気合いを入れるが、一応、行くところは決まっている。

    タクシーのオッチャンも「不要」と言うと簡単に引き下がる。
    肇慶って、きれいな所ですね。信号もみんな守っているし。感心。
    そして僕は重いリュックを背負って、『工影旅社』という宿に到着。

    さっそく部屋を見せてもらいました。
    50元の空調無しの部屋と60元の空調有りの部屋を見た僕は、ちょっと広めの50元の部屋にチェックイン。
    パスポートを提示することもなく、泊まることが出来ました。

    肇慶七星岩風景

     さぁ!お目当ての七星岩風景区に行きましょうか。
    いくつかの湖と岩山で構成された七星岩風景区は肇慶観光の目玉です。
    僕はボートが出ているであろうと思われる広場へ行くと、三輪バイクのオッチャンやオバチャンが「なぁ兄ちゃん、これで観光せーへんか?」と声を掛けてきますが、ボートに乗りたいと思っていた僕は「不要」と断っていましたが、ボート乗り場があまりにも寂れていたので、ボートに乗る気もなくなり、3人目に引っかけられた
    オバチャンの三輪バイクに乗って、観光することにしました。
    当然値段交渉をして、僕は30元で2時間半のコースを周遊。

     ”ブッブッブ”と三輪バイクは自転車よりも速く、車よりも遅いスピードで快調に走っています。
    風景区はその名の通り、自然豊かな所で、僕の体内に蓄積された広州の汚い空気がどんどん抜けていく。
    三輪バイクのオバチャンは景色が良い場所や入場料がいる場所に止まってくれて「写真撮るか?」「ここに入るか?」と聞いてきます。
    入場料がいる場所は、ここでもやっぱり山登りです。景色は良いのだけれども、しんどい。
    結局50元もするメインの場所はしんどそうなので止めた。
    予定通り、約2時間半で広場に戻って来て、謝謝。

    左:肇慶にて 右:城壁内にて

     時計を見ると、まだ3時半なので、次は旧市街の方へ行くことにした。
    旧市街には、古城壁が残っています。
    この城壁は宋の時代に建造された、広東省内に現存する最大規模の城壁だそうだ。
    城壁の内側は、民家が建っていたりと庶民的なエリアに変わっていました。
    ここでも僕は写真を撮ろうとしていましたが、相変わらず皆さん写真嫌いです。
    さらにこの旅初のイヌに吠えられ、あっさり退散。
    もう、城壁の内側なんかに行かない。

     昼間に行った広場に再び戻って来た僕は、ここで肇慶名物の中国風ちまき(おにぎり)のような物を購入し、七星岩風景区を眺めながら食べようと歩いていました。
    市中心部の大きなデパートの前には、これまた大きな硯(すずり)が展示されていたりと、さすがは、硯で有名な肇慶だけのことはある。

     風景区が眺められる広場へ着くと、今夜はこの広場でイベントがあるらしく、人々がドンドンと集まってきてます。
    僕もこのイベントを見ようと、人垣の中に入り、いつ始まるのかと、待っていましたが、いつまで経っても、まだ始まりません。
    やがて、音楽がなり始め、湖の噴水が音と一緒に舞始めた。
    僕も「おっ、すごい。」とそれをずっと眺めていましたが、今度はいつまで経っても、終わりません。
    ステージのイベントも始まらない。もーいいか、と僕は広場をあとにした。

    肇慶の古城壁

     部屋に帰って来てから、約2時間後。
    今日の日記を書いていると、”ドドーン”と花火の音が。
    見たかったな、花火。