トラムに乗って

     明日は帰国するので、ゆっくりできるのは今日で最後です。
    香港へ来て、まだ5日目ですが、香港の物価高にやられてしまい、買い物することもなく、遠出することも出来ず、ブラブラ。香港中央図書館が僕の最高遠出地点です。
    朝食は近所の食堂でビーフン炒め(10HK$)を買って、九龍半島の先っぽで香港島を眺めながら、一人でちょっと寂しげな朝食。
    やっぱここからの景色は最好!

     今から特に行きたい場所はないので、明日の飛行場まで行くバスのバス停の確認。
    「おっ、たくさん出てるな。値段は二つあるが、40HK$以内です。」と、あっさり確認が終了し、僕はゲストハウスへ戻り、荷物整理。
    荷物を全部出すが、もう服ばっかり。懐かしい長袖の服。上海でしか着なかったよな。
    捨てるのにはもったいないので、リュックの中へ。あとは一度も使わなかった蚊取り線香や日用品。
    今回は最終地点が、物価の高い香港だけに、リッチに買い物することもなく、荷物は前回よりも少ない。
    荷物整理もそこそこ終わり、再び外出。

     僕はスターフェリーに乗って、香港島へ。
    そしてここから、トラムに乗って、このトラムの終点の北角(North Point)まで行ってみることにした。
    トラムはそごうを通過し、行きつけの図書館も通過。そこからしばらく進むと、トラムは左に曲がった。
    「なんとまぁ!ゴチャゴチャした所なんでしょうか。」看板、露店、人、そびえ立つ古マンション群。
    香港圧縮って言うか、メチャメチャ中国やん。とても懐かしい。広州みたい。
    僕はトラムを降りて、2.5HK$のソフトクリームを食べたりしながら、散策。
    肉屋、魚屋、果物屋それにショーモナイ物屋など、広州を彷彿させるこの光景に懐かしさがこみ上げてきた。

    北角(ノース・ポイント)

     今日の夕方から岩崎さんに会うので、一緒に来ようと思い、
    散策をほどほどにして、僕は香港中央図書館に行き、岩崎さんを発見して、二人でトラムに乗って、北角へ。
    「何かいい感じでしょう。」「広州を思い出しますねー。」
    「僕も、また中国に行きたい!」「わっ!玉子が10個で5HK$!安い。」
    なんて会話をしながらブラブラ散策していると、ポツポツと雨が降ってきた。

     軒下を写真を撮りながら歩いていると、雨はますます激しくなってきた。
    「しょうがない。もう8時やし帰りましょうか。」僕達は慌ただしく、雨を避けるようにトラム乗り場まで歩いていった。

    香港の人々も傘を買ったりと、慌ただしい帰宅。
    大雨の中、僕は一人、トラムに乗って、岩崎さんとお別れ。
    銅鑼灣(Causeway Bay)を過ぎたころには、雨も小雨に変わり、トラムの窓を全開に。
    気持ちいい!やっぱ、トラムはこうでないと。
    ゆっくりとトラムは夜の香港を走っている。

     僕は中環(Central)で下車し、スターフェリーに乗って、尖沙咀へ。
    チラホラと日本語が聞こえる中、ネオンで彩られたネイザン・ロードを歩き、
    狭い入り口のビルのエレベーターに乗って、ゲストハウスへ帰った。