汕頭老街ストリート市場
翌日の午前9時45分発のバスに乗って、僕は廈門から汕頭(スワトウ)へ向かいました。
道中は、晴れたり曇ったり、そして大雨だったりと、慌ただしい天候の中、約5時間で広東省汕頭市に到着。
福州から徐々に南下してきて、僕の体もだいぶん暑さに慣れてきました。
しかしバスは、バスターミナルではなく、どっかの大通りで停車し、僕を含めた乗客はここで下車。
初めて訪れた街、ここがどこだか分かるわけない僕は、タクシーの兄ちゃんに、ガイドブックに載っている、1番安いホテルまで連れて行ってもらった。
しかし、このホテルはランクUPしており、3つ星ホテルに変わっていた。
値段は1泊=188元(約2,900円)だったので、まだ昼なので妥協の出来ない僕は、この高級ホテルの従業員に「どこか安いホテルはありませんか?」と尋ねた。
「没有(ない)」なんて言われるかとおもいましたが、親切に教えてもらい、隣の2つ星ホテルを教えてもらいました。
ここのホテルは1泊=65元(約1,000円)トイレ&シャワーは共同ですが、不便があった方が楽しいのが、僕の旅。
そんな僕を歓迎するかのように、部屋の蛍光灯もたまにしか点かない。
しかし、この宿泊費は僕の予定よりも格安だ。120元くらいまでならばと考えていましたが・・・
汕頭に3泊くらいしようかな。
更には、このホテルの隣はバスターミナル。そして左右の道路はストリート市場になっていると言う、すばらしい立地条件です。
僕はすぐに部屋を出て、この路上市場を歩いてみた。
「ゴチャゴチャしている。」
道路の両側には、リヤカーや自転車に野菜や果物などを積み込み、商売をしている人達やそれら品物を買う人々で、活気に満ちあふれている。
売っている物は、肉、魚、野菜、ショーモナイ物など、いままでの中国で目にしてきた物と、あまり変わりはありませんが、やっぱりこの活気は僕を刺激します。
肉屋なんかウサギまで食肉として売っております。
仕事帰りの婦人が路上の鶏肉屋へ行き、「この鳥締めてくれる」ってかんじで、鳥の解体作業もここでは当たり前。
爪をハサミで切り落とし、羽根を手際よくむしり取って、首から血抜いて、ハイ!出来上がり。
このように肉を売る中国人は素晴らしい。
日本ならば、こういう光景は、気持ち悪い、残酷と言って、敬遠されていますが、僕達は人間なのですから、動物の肉を食べるということは、こういう事だと認識しなければならない。
命を奪って命を繋ぐと言うことを。
僕は遅めの昼食をこの市場の食堂で排骨麺を食べた。(3元)
そして、デカイ肉まん(8角)を食べながら、ブラブラと汕頭ストリート市場を歩いていた。
まだまだたくさんのストリート市場があるので、明日も楽しみです。
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老街(旧市街)
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市場ばっかりというのも、なんなんで僕は、海岸に向かって歩きました。
海岸沿いはたいしたことなかったけれども、帰りしなに、僕は電気屋ですばらしい物を購入。
それは、コンセント、ソケット&スイッチが一体となった物。
これさえあれば、僕が泊まっている部屋はすばらしくなるに違いないと、確信した。
部屋に戻り、それを取り付けてみると、たまにしか点かない、暗い蛍光灯1本の部屋にオレンジ色の光が。ここは高級ホテルか?と錯覚してしまいそうに、演出されてしまった。
買って良かった。65元の部屋が、100元くらいの部屋に変身しました。
これって、ちょっとした”神業ルームメイク”でしょうか?
こんなことが出来るなんて、さすが安宿です。
汕頭2日目の今日は、午前中はフェリーに乗って、対岸の飄然亭がある風景区へ行った。
汕頭の観光地といえば、ここくらいなもんです。
それにしても中国の観光地って、何故だか?山頂にあるものが多い。
もう山に登って景色なんか、見たくもありませんが、せっかく来ているのだからと、ついつい、行ってしまいます。いい汗はかきますが。
さっさと風景区を離れた僕が、次に向かったのは、老街と呼ばれるエリア。
老街は汕頭の街の西側に位置している旧市街のことです。
この辺りは、古い洋風建築がたくさん残っていますが、日本のようにキレイに残っているのではなく、文化財としての保護は受けてはいるが、現在も人が住居として使用しているので、ほったらかしのまま、時間が経過し、現在に至ってると言った感じだ。
僕が以前見た廈門のコロンス島よりも汕頭の老街のほうが、僕は気に入った。
入り組んだ路地を形成している、古びた西洋建築群。
道路には、市場が開かれていて、中国の市場と時代を超えた西洋建築が、妙に合う。
それに壁や柱の彫刻。玄関や窓の付近の細工などを見て歩いていると、僕が今、旅している所は中国やんな?と建物だけを見ると疑ってしまいます。
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汕頭老街にて
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さらに路地裏へ入り、建物見学をしていると、おっさんが上を見て見ろと、指を指している。
屋根の下にはこれまた異国情緒あふれるレリーフが続いている。
もし、ここがキレイに手入れされていたならばと、思ってしまいますが、またこれがアジアらしい。
そして、太陽も傾きかけた頃になると、夕日に照らされた、ボロボロの建物達が色づきだし、今までひっそりとしていた柱や壁の彫刻達が立体感を増し、くすんでいた壁は、まるで当時の華やかさを懐かしむかのように、夕日に照らされている。
まるで映画のワンシーンに取り残されたようだ。
ここの市場の活気もスゴイです。きっとこの光景って昔から変わってないのだろうな。
このような光景を見続けた僕はタイムスリップしたような感覚に陥った。
ほんと汕頭に来て良かった。
ここも泉州と同様、来る予定ではなかったのですが、泉州と同様の理由で行くことにした。
僕の旅は、予定は未定。寄り道ばっかりですが、これが旅の醍醐味なのですね。
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