究極のトラベラー
今日の午前中の用事はビザの延長だ。
できるだけ早くに公安局外事科まで行きたい僕は、久しぶりにタクシーで移動。
入り口へ行き、「ビザの延長はどこですか?」と、身振り手振りそして筆談で聞き、場所を教えてもらい、順番待ちをすること数分、俺の番だ。
書類に必要事項を記入し、パスポートを渡す。
僕はすぐにパスポートが返ってくるものだと思っていたのですが、
「来週の月曜日に取りに来るように。」と言われた。
「えっ、ビザの延長って、すぐに出来るんとちゃうん?」
日本語を話す中国人に聞いたが、「ビザの延長は1週間かかる。それまで待つしかない。」と言うこと。
すぐに出来ると思っていた僕は、一瞬途方に暮れた。
広州へ来て、今日で3日目。あと1週間も広州に足止め。
その間は、パスポートがないので、他の街へ行って宿泊する事も出来ないし、今の宿(ユース)も変更することが出来ない。これは困った。
トラベラーズ・チェックも使われへんし、節約しなければ。
しかし今日は、ケメ夫妻とレストランで豪華な夕食の予定。
これは贅沢にいきたい。まぁ、なんとかなるでしょう。
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さて、時は夕刻となり、ケメ夫妻とユース1階のロビーへ。
このまま、ここに長期滞在をしなければならない僕は、ユース会員になりました。(70元)
これで明日からの宿代が半額の50元になります。はっー助かった。
僕とケメ夫妻が行った中華レストランは広州料理レストランかは、分かりませんが、出てきた物、全ておいしかった。鳥や牡蠣、豚の腸などなど。
豚の腸を炒めたものなんか、絶品でした。
僕達は広州初の超贅沢料理に舌鼓。あっー幸せ。
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左:部屋からの眺め |
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食後、ケメ夫妻の部屋でPCを借りて、メールしたり、インターネットをしていた。
ケメ夫妻は、僕が上海で出会った、岩崎さんのファンで、彼のホームページを見てみると、「今日、広州に着きました。」と書いています。「もしかしたら会えるかも。」と掲示板に書き込みをしてみた。「上海の浦江飯店で会った者ですが、よかったら飯食いませんか?」って。
はたして返事はくるのでしょうか?
今夜は夕食の料理が目に浮かんで、なかなか眠れませんでした。
そして翌日の朝10時前だったと思う。
僕がユースの服務員達と、昨日手に入れた、偽10元札を見せながら、筆談をしていると、「トントン!」とドアをノックする音が。その音に反応して、僕が振り返ると、そこには、上海の浦江飯店で出会った、岩崎さんが!昨日の書き込みを見て、来てくれたのだ。
岩崎さんは、自転車で、しかも無銭でインドまで行ってみようという、究極のトラベラーです。
僕は「無事、広州到着おめでとう。足はもう大丈夫なんですか?また会えるなんて、うれしい。」と握手をし、お互いに再会を喜び合い、僕の部屋で、岩崎さんと少しお話をして、同じユースに泊まっている、ケメ夫妻部屋へ。
ドアをノックすると「ちょっと待って!」と声が帰ってき、しばらくすろとドアが開き、初めて見る岩崎さんに大感激のケメ夫妻。
そして4人で、岩崎さんの旅のことなどを話をしていた。
「ずっと野宿だったんですか?」「ヤバイ事ありましたか?」「トイレは?」などなど。
無事到着し、過ぎてしまった事だから、苦労話もおもしろかったり。
僕はここで、いままでの宿泊先でパクッタ、歯ブラシや石鹸、そして一度も使っていなかった虫除けスプレーを岩崎さんにプレゼント。どうか今後の旅に役立てて下さい。
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岩崎さん(左)とタビフーフ
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そのまま4人で、昼飯を食べに、広州駅に併設されている食堂へ。
僕は久しぶりの食堂だ。岩崎さんは初めてだと言っていた。
いつも5角のパンや麺ばかりで、中国に来てから、6Lも痩せてしまったらしい。
ここでも旅の話やこれからケメ夫妻と岩崎さんが行く、東南アジアの食の話など。
食後は広州をブラブラ、1元、2元ショップに行ったり、庶民的な下町へ行ったりと。いつも自転車をこいでいた岩崎さんは、街散策は今日が初めて。
日本から持ってきていたデジカメでたくさん写真を撮っていました。
夕方は岩崎さんが用事があるということなので、僕は明後日にまた岩崎さんと会うことを約束した。
ほんと、今日は楽しかったですよ。
そして、今夜はいつも夕食を共にしてきた、ケメ夫妻が桂林へと旅立つ日。
これからケメ夫妻と最後の夕食です。
僕がロビーで待っていると、大きなリュックを背負った2人が降りて来た。
荷物を預けた2人と、広州駅を横切るように歩き、食堂へ。
ほんと4日間、夕食を共にとることが出来て、楽しかったです。
これからの長い旅が良い旅になることを願い、また大きなリュックを背負ったケメ夫妻と共に、オレンジ色のライトに染まった、ションベン臭い広州駅を横切り、省バスターミナルへ。
気を付けて!また会いましょう!と握手をしてお別れ。
僕はついでに、次の行き先のバスの時間と料金を調べてから、広州駅前にたくさんいる、ホテル勧誘のオバチャンを振り切りながら、ユースへと一人帰って行った。
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