ゲリゲリ(ウボンラチャターニー)

 朝、起きるとゲリゲリだった。
絶対に昨夜飲んだ、メコンウイスキーのせいだ。
「アカン、またや。」と言いながら、トイレに行くこと数回、紙がなくなった。

腹がこんな調子なので、今日次の地に行くことをためらったが、そんなことしていたら、なかなか先へ進めることができません。
この宿でのんびりするのも悪くはないが、ラオスでのんびりしていたし、タイに入国してまだ2日目。このあと行きたいところも、まだまだあるので、やっぱり、出発することに決めた。

チェック・アウトをすませると、ゲストハウスのお姉さんが、トゥク・トゥクを呼んでくれて「彼をバスターミナルまでと」言ってくれたと思う。
さすがにタイ人からはボッタくることは出来ないのでしょう。
俺は15Bと安く、バスターミナルまで行くことができました。

 ウボン・ラチャターニーまでは一番安いバス(60B)で約4時間。
ウボン・ラチャターニーのバスターミナルから、街中までは、けっこうな距離があります。
俺はトイレに行きたいのをガマンして、どうやって街中まで行こうか考えた。
久しぶりにバイタクに乗ってみようか。そして値段を聞くと「50B」だったので却下。
そんならバスで行こうと思い、バイタクの兄ちゃんに「バスはどれ?」と聞くと、おっおー!さすがタイだぜ、親切に教えてくれた。
もし、これがベトナムだったら「Very Far! Very Far! NO BUS!」と言うに決まってる。


市内までバスで5B。
俺はどこで降りたらいいのか、わからなくて、地図に載っているミュージアムで降りようと思い、隣のお嬢ちゃんに「ミュージアムはどこ?」と聞くと、「ここよ。」って言われ、降りたが、全然ちがう。ここはアミューズメント・パークです。

ウロウロしている俺を見かねて、オッサンが「どこに行きたいんや?連れて行ってやる。」
と言うので、俺はTAT(タイ観光案内所)まで、そのオッサンの車に乗った。
おっおー!さすがタイだぜ、もし、これがベトナムだったら誘拐されてるかもしれない。

TATでトイレを借りてスッキリ。そして地図をもらい、さっそく宿探し。
最初に、ここから近くにあるHOTELへ冷やかし半分で行ってみると、Single Roomが300Bでいい。
と言われたので(本当は330B)腹も痛いし、とりあえずここに1泊して、ブラブラしながら、安い所を探そうと思い、チェック・イン。

当然、部屋はキレイです。そしてこれも当然です。HOTシャワー&TV付き。
なんて、すばらしいんでしょう。でも、こんな暮らしはイケマセン。
街をブラブラしながら、2軒のホテルへ行ったが、ここよりも安い所はなく、ゲストハウスも街中とは、言い難い所にあるので、今泊まっているホテルにこのまま滞在することにした。


 次はカオ・プラヴィハーン遺跡の行き方を調べた。
俺が、ここに来た理由は、この遺跡に行きたいからだ。
俺が集めた情報では、ウボンの先にある街、シー・サケットを起点に書いていたが、どうやらウボンから行けるらしい。

シー・サケットまで行かなくていいのか。

それにしてもここウボン・ラチャターニーは、外人が居座るには退屈なところです。
堀に囲まれた、公園をブラブラしていたが、なんか帰国後の自分の姿が目に浮かぶような感じで、罪悪感に駆られてしまったり、とても居心地が悪い。

晩飯は屋台で、ご飯とおかずを買って、部屋でTVを見ながら食べた。
ラオス後半からこのスタイルが多くなってきたなぁー。

プレアビヒア(カオ・プラヴィハーン)

 明日行こうと思っていたカオ・プラヴィハーン遺跡に今日、行くことにした。
理由は早起きができたから。
カオ・プラバーン遺跡とは、カンボジア領内プレアビヒアにあるクメール遺跡ですが、断崖絶壁に位置するために、カンボジアからは入れず、タイ側からしか入ることが出来ない。
そして数年前まで、カンボジア内戦の激戦地だったため、地雷も多くて、閉ざされていた場所だったが、最近になって、やっと行けるようになった遺跡です。
久しぶりに緊張感のある、場所へ行くので、とても楽しみです。

 ここウボン・ラチャターニーからカオ・プラヴィハーン遺跡に行く手段は2通り。(※2001年の情報です。)
1つ目は、ここから直接、タクシーをチャーターして行く。金額は値段交渉しだい。
2つ目は、宿からトゥク・トゥクやバスでバスターミナルまで行き、
そこからバスで「カンタララック」という街まで行く。バスは30分に1本の割合である。
そこからは1つ目と同様。タクシーまたはバイタクをチャーターして行く。
シー・サケットを起点にした場合も同じく、カンタララックまで行き、そこからは同じです。

プレアビヒア(カオ・プラヴィハーン)遺跡

 1つ目のメリットは早い。デメリットは高い(金額)2つ目はその逆で時間はかかるが安い。
俺は最初は、2つ目の方法で行こうとしていたが、昨日、値段交渉をしたタクシー?のオッサンが、800Bでいいと言ってきたので、(昨日は1,300Bだった)1つ目の方法で行きました。
2つ目の方法でも500Bくらいかかると思います。時間はメッチャかかります。
どっちにしろ1日がかりです。

車は猛スピードで走り、バスを何台も追い越し、約2時間でカオ・プラバーン遺跡の手前のタイ側の入場門に到着。
そこで、遺跡の入場料200Bを何もないタイ側に払わなければいけない。
外国人は高いのだ。タイ人は20Bくらい。
そして、車でカンボジアの国境の手前にある駐車場に車を止め、徒歩でカンボジアに入国。
この遺跡にしか行くことができないので、ビザなんかいりません。


プレアビヒア(カオ・プラヴィハーン)遺跡

 そして、この遺跡の本当の入り口でカンボジア側に200Bを払う。
こうして、この遺跡の入場券を買うのだ。
そんなこと知らなかった俺は、財布が気になってしゃーない。でも見たいし。
なんで、なんにもないタイ側に200Bも払わなあかんねん!タイ側で値切ればよかった。
(値切れます。100Bにはなるらしい。フランス人のおばちゃんは100Bで入ったと言っていました。)

カオ・プラヴィハーン遺跡はカンボジアの内戦でだいぶん痛んではいるが、見応えアリです。
こんなすばらしい遺跡を戦争に巻き込むなんて。と嘆きもしましたが、機関砲や戦争の残骸が放置されている光景を目の当たりにすると、よく残っていたな。と考え直してしまう。

有刺鉄線で囲まれた遺跡内の外には、ガイコツ印の地雷が埋まっているマークの看板がありますが、遺跡内にはありません。
色が綺麗な毒蛇がいるくらいです。
それに、ここからの眺めはモー!サイッコー!断崖絶壁から眺める、カンボジアの大平原は気持ちがいい。
とても開放感があります。ちっぽけな事なんて吹っ飛びます。


遺跡内はカンボジアらしく、子供達が絵葉書を売りにきますが、俺にとっては、またそれが懐かしく思えた瞬間でもあった。
ここはタイからしか行けないがカンボジアです。
アンコール・ワット以来のクメール遺跡に感激した俺は、写真も撮りまくり。
風が冷たくて気持ちいい。

俺は今回の旅で、絶対に行くと決めていた場所は、
ベトナムのホイ・アンとカンボジアのアンコール・ワット。
そして、このカオ・プラヴィハーン遺跡だったので、行くことができて本当によかった。
この遺跡のことを知ったのは、以前新聞に載っていて、東南アジアを旅するならば、是非行ってみたい。
と思っていたからだ。
これで一応、旅の目的が果たせたわけだ。


ウボンに戻ってきたのがPM3:00頃。全てを含み、約7時間かかった。
移動が往復で4時間だったので、バスで行く場合はプラス2時間くらいだと思います。

旅に出て、もう2ヶ月を越えてしまっていたので、持って来た
コンタクトレンズの液が尽きてしまったので、ここで購入。
タイでよかった。